また介護職員による虐待のニュース!現役介護福祉士としてちょっと不満を言わせてくれ!

介護

おみそです。

 

今回はちょっといつもと違う雰囲気の記事になりますが、ふつふつと湧き上がるある思いをここに書き留めておこうと思います。

 

その思いとは「介護職員による虐待」についてです。

 

今日は夜勤明けだったのですが、朝から嫌なニュースが目にはいってきました。

 

「介護施設で職員による利用者への虐待が発覚。」

 

またですよ…。時々こうやってニュースに取り上げられる「介護職員による虐待」のニュース。

 

はっきりいって、実際に働いているぼくら介護職員からしたら大迷惑なんですよ!!!

 

怒りのような悲しみのような…でもわかる部分もあるという複雑な感情が沸き起こったので、このブログにぶつけさせてください。

 

普段の記事とは違い、文章や言葉選びに過激な表現が含まれることがございます。でもぼくの今の素直な気持ちなのでご容赦ください。

 

こっちは虐待のニュースで迷惑してるんだよ!

もーねぇ、こうゆう介護現場での虐待に関するニュースが流れるたびに「マジやめてくれよぉ~」と思います。だいたいメディアが取り上げるのは介護業界の負の部分。「賃金低い問題」や「人手不足問題」、「虐待問題」です。そんなのばっかりやるもんだから一般世間の人からすると「介護業界はブラックだ…」とか「どっかでうちのばあちゃん虐待されてるんじゃないか…」など、余計な不安を抱かせることになるのです。

 

おかげでサービスを提供しているこちらとしては完璧な「風評被害」なわけです。

 

施設の職員やフロアのスタッフみんなで「どうしたら利用者に喜んでもらえるか?」「よりよい生活にするにはどうしたらよいか?」など、毎日誠実に取り組んで仕事をしているのに、こういうニュースが流れることで外からくる利用者や利用者の家族の中には「ここの施設は大丈夫だろうか…」「虐待されるのでは…」などと疑ってかかってくる人もいるのです。

 

人材確保の面でも影響が出ます。介護の仕事を志す人の数は年々減少しており、先日行われた第32回介護福祉士国家試験の受験者数は昨年の受験者数から約7000人も減少しています。「給料安そうだな…」「3K、5Kとかって言われてるし…」などとメディアが世間に与える介護業界のイメージからその道に進む人が少なくなるものわかります。そのため人手不足に拍車がかかり、サービスの質も低下するという悪循環に陥るのです。⇒ぼくも受けた!第32回介護福祉士国家試験の感想

 

まぁ、向うも自分たちや自分の親を守るために「防衛アンテナ」の感度が高くなっているだけですし、こちらもそういった世間の信用を勝ち取ることも仕事のうちのひとつと考えれば仕方ないのですが。

 

そりゃあただでさえ人手が足りない業界なのに、クソ忙しいときは利用者に対して「ちょっと待っててよ!」と思うこともあります。10人の介護職員がいたら10人がそういう思いを必ず経験しているはずです。(人間だからそう思うのは仕方ない。そうじゃなきゃ人間じゃない。)でも、そのイライラを表に出してしまうのか、ぐっとこらえるのかの違いでしょう。

 

お前らはなぜそれができない?

 

(「お前ら」って虐待事件を起こしたどっかの施設のだれか)

 

年齢が若いから?バイトだから?プライベートで嫌なことがあったから?腰が痛いから?給料が安いから?その利用者が嫌いだから?上司が嫌いだから?あのね、ぜーんぶ被害を受けた利用者にはなんの関係もないから!!そして風評被害を受けるオレらにもなんの関係もないから!!

 

サルじゃないんだから、子供じゃないんだから、1円でも給料もらってんなら、プロとして仕事してるんなら最低限やっちゃいけないことはやるなよ。

 

…と思うわけです。

 

よくあってはならないが、よくある「介護職員による虐待」

テレビのニュースで「介護施設で…」の後に続くのはたいてい「虐待がありました。」です。

 

「お年寄りの笑顔がみられました!」とか「介護職員さんの神対応が素晴らしかった!」なんて話題はメディアではほとんど目にしません。

 

ニュースで取り上げられるのは誰がどう見てもおかしいと思うような身体的虐待が多く、事件として大々的に報じられていますが、もっと細かくみていくと「虐待」はもっと多くの施設で起きていることなのではないでしょうか。

 

ニュースにならない「小さな虐待」もあるのです。

 

いろいろな「虐待」があるのをご存知ですか?

「虐待」といってもじつはいろいろな種類の虐待があります。

 

身体的に利用者を傷つけるような身体的虐待はもちろんですが、「無視をする」や「爪を切らない」、「無理やりご飯を食べさせる」というような行為も虐待になるのです。職員からすると「忙しいからちょっと待って!」「あとでやるから!」とか「食べないと上司になんか言われる…」など、さまざまな思いからそのような行動になってしまうと思うのですが、利用者本位の視点から考えればどうするべきかわかることでしょう。

 

また「好きでもない音楽をかける」なんかも虐待の一種と考える見方もあります。

 

このように「虐待」と言ってもさまざまな行為があり、利用者自身が不快に思うことがあればそれは虐待になっているのかもしれません。

 

実際に毎日現場で働いているぼくも正直「あ、そういえばあれも虐待になるかもな…」と思い当たる節があります。ただ、それで落ち込むのではなく、「そういう自分」を理解したうえでどうしたら良くなるかを考え、反省するべきでしょう。

 

なぜ虐待が起きてしまうのか?

ただ、ここで怒っていても嘆いていても仕方ありません。こうして介護業界に「虐待」という問題が潜んでいるのも働いている介護職員みんなの問題であって、「なぜ起きてしまうのか?」「どうしたらなくなるか?」を考え、このような悲しいニュースが流れないようにしなければなりません。

 

ぼくも現役の介護福祉士ですから、現場で働く人間の目からみた視点で考えてみたいと思います。

 

人手が足りないのに業務はたくさんある。

介護の仕事は多岐にわたります。単なるお年寄りの「入浴・排泄・食事」のお手伝いというのはもう昔の話。今は基本的な生活の介助の他にも、手足の訓練や歩行訓練、レクリエーションの企画・実施、行事ごとや毎月の誕生日会などの準備、医療機関への受診、理髪サービスの予定組み、体重測定、日々の行動や様子観察の記録、計画書の作成…などなど、一日のなかでもやることがかなりあります。

 

もちろん施設やサービス形態によっても変わりますが、先輩職員に聞くと、昔の介護業界に比べると現場でやる業務は格段に増えてるといいます。

 

人手不足、業務過多、こういった環境では余裕がなくなり「お年寄りの気持ちに寄り添って…」という本来介護のあるべき姿勢になれないのもわかる気がします。

 

給料が低い。

これは施設によってだいぶ差があるかもしれません。ぼくの働いている施設なんかはこの業界のなかではいいほうだと思っています。

 

しかし、現実は人件費を切り詰めてギリギリで運営しているところも多いでしょう。すると、「こんな給料でやってられるか!」という不満が職員間に広がり、問題を引き起こしてしまうのかもしれません。

 

年齢が若い。社会経験が少ない。

介護の現場では自分の体を使って仕事をすることが多いため、間違った体の使い方をするとすぐに故障してしまいます。(移乗介助や中腰姿勢で腰を痛めるなど)そのため、おのずと年齢が若い人が仕事の主力になりがちです。

 

介護の専門学校や短大を卒業して就職してくる人や、高卒で仕事に就く人もいます。すると社会経験が浅いままに介護の過酷な現場に従事するため、精神的にいっぱいいっぱいになってしまう子も多いのではないでしょうか。

 

他にもまだまだ理由はたくさんあると思いますが、どんな理由があれ虐待はいけないことです。

 

どんな理由があろうとダメなものはダメ。

福祉や介護関係の業界にはどうしてもこの「虐待」という問題がついてまわります。上述したようなさまざまな理由・環境から児童虐待、障害者虐待、高齢者虐待などが少なからず起きているのです。

 

でもどんな理由があろうと、ダメなものはダメなのです。

 

それは倫理上、仕事のプロとして、人として絶対にやってはならないことなのです。

 

どんな仕事でも「ねじれ」は起きるもの。

福祉・介護の現場では過酷な労働環境や賃金の低さなどのストレスから「虐待」という問題が生まれてきますが、こういった職場の「ねじれ」はどんな職種の職場でも起こりうることだと思います。

 

ぼくは介護の世界に入るまでは建築・不動産の世界にいました。そこでも長時間の残業や給料の未払い、悪質なクレーマー、無能な上司など、ストレスとなる原因はさまざまにありました。それを溜め込んでもいけませんが、表に出すことはもっといけません。

 

どこに行っても、どんな職業でも嫌なことや辛いことはありますよ。そりゃ。

 

福祉・介護・医療などはとくに倫理的な部分を問われる職業ですし、そのぶん何か問題が起きればそれだけ注目されてしまいます。そういった職業なのです。

 

施設は働く職員を大事にするべし。

施設側も働く職員が心身ともに健康で長く働けるように努力しなければなりません。

 

企業も会社も施設も働く社員・職員がいてこそ。

 

ぼくが言うのもなんですが、社員・職員・スタッフを大事にしない企業は潰れますよ…。

 

いつ自分がそうなるかわからない。常に自己覚知しながら働く。

「自己覚知」とは、読んで字のごとく自分のことを知るということです。どのような性格でどのような考え方や価値観を持っているのかなど、客観的に自分を知ることで他人に対するコミュニケーションの傾向を知るということです。

 

つらつらと不平不満を書いてきましたが、今回はこれで終わります。

 

こういった介護現場の虐待問題はいつ自分の施設で起こるかわかりません。もしかしたら自分が知らないだけですでに起きているのかもしれません。そして何より、ぼく自身も加害者になることがあるかもしれません。これは介護の仕事に就いている以上、「絶対ない」とは言えません。ぼくも人間ですし「人間」は脆いですから。「ぼくは絶対に虐待しません!」と言っているほうがこわいです。

 

人間である以上、加害者になってしまった介護士とマジメに働く介護士は紙一重なのです。

 

そういった自分を「自己覚知」しながら、この仕事に誇りを持って働いていこうと思います。

 

「虐待」のニュースがなくなる日がくるといいですね。

 

では。

 

 

スポンサーリンク