おみそです。
ものづくり大国日本を代表する自動車メーカー「トヨタ」。
世界でその名を知らない人はいないくらいトヨタの車は世界中で走っており、アメリカでもたくさんのトヨタ車が走っています。
アメリカでは「USトヨタ」として独自のカーラインナップを展開しており、日本では見かけない車もたくさんあります。
今回はそんな「USトヨタ」にフォーカスをあて、どんな車があるのか、そしてUSトヨタは「アメ車」といえるのか?そんなことを書いてみたいと思います。
ちなみにぼくの好みでUSトヨタから厳選した、SUVとピックアップトラックをご紹介しますね。
目次
USトヨタとは?

米国トヨタ、北米トヨタなどとも言いますが、USトヨタは現地生産・現地販売を基本し、アメリカ独自のカーラインナップを展開しています。
乗る人も大柄の人が多く、道幅も広いアメリカでは大き目のボディサイズが好まれます。広大な大陸を長距離乗ることもあるため、エンジンもパワーがあり大排気量のものが主流です。
トヨタもそんなアメリカ市場向けに独自の設計、ラインナップを積極的に展開しています。
アメリカにはこのブログでもよく取り上げる「ビッグスリー」と呼ばれるアメ車御三家がいるわけですが、そこと勝負していくためにはアメリカ人好みの車を作らなければなりません。
日本では燃費が良いエコカーやコンパクトSUV、軽自動車などが好まれますが、アメリカではフルサイズボディ、大型エンジン、個性的なデザインが好まれるのです。
昔はトヨタがアメリカに車を輸出することで米国自動車産業が落ち込んだとされ、「日本は失業を輸出している」と、フォードなどのアメリカ自動車メーカーに叩かれた時期もあったようです。それは政府をも巻き込み、ついにはトヨタへの輸出自主規制の合意を求めるまでになりました。
参考サイト⇒トヨタ自動車75年史|対米乗用車輸出の自主規制
しかし、現在ではアメリカでもトヨタ車は多くの人に受け入れられ、地域の雇用も生み出しています。
また、トヨタ自動車グループにおける売上高を地域別にみると北米が日本を上回っています。(まぁ市場規模が違いますからね…)
それだけアメリカにも認められたってことですね。
もっとトヨタのこと、トヨタ車のことを知りたい方はおクルマニア(@z0b4w)さんという方がトヨタ車特化のブログを運営していますので、そちらをご覧ください。
ぼくもツイッターでちょくちょくお世話になっておりますが、現役営業マンの方なので知識も豊富だし説明もわかりやすいです。
ツイッターものぞいてみてね!⇒おクルマニア@目指せ豊かな暮らし(@z0b4w)
USトヨタのカーラインナップ。
USトヨタのカラーラインナップにはセダンやミニバン、SUVなど日本で見かける車種も多くありますが、その中からオフロード向けのSUV、ピックアップトラックをご紹介します。
タンドラ

日本でも逆輸入車としてたまに見かけるフルサイズピックアップトラックの「タンドラ」。
ビッグスリーのフォード「Fシリーズ」、シボレー「シルバラード」、ダッジ・ラム「ラム1500」などに対抗する形で生産が始まったタンドラですが、最初はアメリカ人になかなか受け入れられず伸び悩んだ時期もありました。
アメリカ最強の自動車メーカー「フォード」の記事はコチラ↓↓↓
初代は当時アメリカへ輸出されていたピックアップトラック「T100」の後継車種として生産が始まりましたが、ビッグスリーの顔色をうかがうようにはじめは外形寸法・排気量ともに小さめに造られていたそうです。
2007年の2代目からは寸法・排気量ともにビッグスリーと勝負ができるよう大型化が図られます。
日本で走っているのをみると「スゲーでけぇな!」と思いますが、エンブレムをみると「トヨタ」の文字。「トヨタにもこんな車あるんだ」とビックリする方も多いでしょう。
アメリカではフォードやシボレーのフルサイズピックアップトラックの人気は今だ健在ですが、トヨタブランドの信頼性と技術力の高さから徐々にそのファンを増やしています。
特にオフローダーやオーバーランディングをする人達からは熱い支持を得ており、オフロード向けにチューンナップされた「TRD Pro」というシリーズもあります。(後ほど説明します。)
タコマ

タンドラよりも一回り小さいミドルサイズピックアップトラックの「タコマ」。
そのサイズ感とオフロード特化の作りから多くのオフローダーやオーバーランダーが愛用する車種です。
最近日本で復活したハイラックスをルーツとし、ボディサイズも同クラスになるため、日本の道路でも扱いやすいのが特徴です。
グレードはSR、SR5、TRDスポーツ、TRDオフロード、リミテッド、TRD Proの6種類。
アクセスキャブとダブルキャブから選択でき、ベッド(荷台)の長さも選べるのでグレードと組み合わせると幅広いバリエーションから自分好みのタコマを作れるのです。(グレードによってダブルキャブのみなどの指定もあります。)
セコイア

北米向けに作られたフルサイズSUV、「セコイア」。
さきほどの「タンドラ」とプラットフォームを共有し製造されています。
クロカン・四駆の代名詞的な車として世界的に有名な「ランドクルーザー」よりもボディサイズが大きく、まさにアメリカ向けの車といった感じがします。
しかしオフロード性能はランドクルーザーほど高いわけではなく、どちらかというと街乗りと週末のレジャー用といったイメージが強いです。
グレードはSR5、TRDスポーツ、リミテッド、プラチナムの4種ですが、2020年からオフロード特化のグレード「TRD Pro」が加わります。
4ランナー

ハイラックスサーフの北米版として誕生したのがこの「4ランナー」です。
日本でいう「ランドクルーザー」や「ランドクルーザープラド」をイメージしてもらえると良いでしょう。アメリカでは少し小さいサイズ感になるSUVですが、十分需要はありますし、野山・荒野を駆けるにはこれくらいのサイズがちょうどよいのかもしれません。
ぼくが好きなオーバーランディングファミリーもこの4ランナーに乗って旅をしています。
映像:Lifestyle Overland ※14:00あたり
「TRD Pro」シリーズって?

上記のUSトヨタ4車種にはすべて「TRD Pro」シリーズと呼ばれるグレードが存在します。
この「TRD Pro」とはいったいなんなのでしょうか?
トヨタ車ファンの人ならご存知の方も多いかもしれませんが、「TRD」とは「トヨタ・レーシング・ディベロップメント」の略で、レーシングカーの開発やトヨタ車のチューニングパーツの製作・販売を展開するブランドのことです。
たまに「TRD」のロゴがついたトヨタのカスタムカーを見かけることがありますが、このTRDのパーツが随所に使われている車ということになります。

「TRD Pro」とは北米で展開されるTRDブランドで主にSUVやピックアップトラック向けのチューニングパーツを扱っています。
上述の4車種は「TRD Pro」グレードが設定され、スキッドプレートやホイール、マフラーなどにTRDパーツが使用され、さらには全モデルにFox製ショックアブソーバーを装備し、オフロード性能を追求したマシンになっています。

これまではタンドラ・タコマ・4ランナーの3車種がTRD Proシリーズとしてラインナップされていましたが、2020年よりセコイアも加わり4車種となります。
この2020年モデルのTRD Proファミリーをトヨタは「オフロードの野獣」と表現しています。
めちゃめちゃカッコいいフレーズですね。
USトヨタはアメ車と呼べるか?

さて、USトヨタの4車種を紹介してきましたが、USトヨタのラインナップには他にもたくさんの車が揃っています。
中には日本でも正規販売されている車もありますが、タンドラ・タコマ・セコイア・4ランナーに関しては日本未導入車であり、逆輸入車という形でしか手に入りません。
日本のメーカーなのにアメリカの車…。
「果たしてこれはアメ車なのか?日本車なのか?」
この究極の疑問に関してはぼくは「アメ車です!」と自身を持って言っちゃいます。
なぜか。
それは冒頭でも触れたとおり、USトヨタの北米向け仕様車は「現地製造・現地販売」が基本となっています。
そのため、現地の人の手で作られ、現地の人のニーズに合った作りになっているため、完全にアメリカ向けに作られた「アメ車」なのでございます。
そこに「TOYOTA」のエンブレムがついていて日本車の血が入っていますが、これらはアメリカ人のために作られたアメリカの車なのです。
人間に置き換えるなら日系のアメリカ人…みたいな。
ほら、顔や見た目は完全に日本人なのに、中身は完全にアメリカ人っていう人いるでしょ?そんな感じだと思います。
そりゃ白人のアメリカ人のほうが「アメリカ人っぽい」し、フォードやシボレーのピックアップトラックのほうがアメ車っぽいけど、顔がアジア系でもアメリカ人ってたくさんいるでしょう。
「自由の国アメリカ」「多民族国家アメリカ」だから、この「アメ車論」は成り立つのではないでしょうか。
おわりに
USトヨタを代表する車種「タンドラ・タコマ・セコイア・4ランナー」。
興味が出てきましたか?
日本でのトヨタと言えば「プリウス」や「アルファード」「ハリアー」など、人気車種は多くありますが、アメリカのでっかいSUVやピックアップトラックなんかは珍しくて街中を走れば注目の的になります。
それぞれがオフロード向けの車種ということもあり、キャンプ場でも目立ちそうですよね。
中古車市場でもそれなりの数が出回っているので、フォードやシボレーなどのアメ車メーカーよりお気に入りを探しやすいかもしれません。
あとはそのデカイ車体を乗りこなすのみ!
え?自信がないって?
大丈夫!車は「慣れ」ですよ!